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[執筆記事紹介]弱点を突いてスタン、攻撃を重ねてブレイク!敵を圧倒する爽快感を味わえるRPG「巡るダンジョン道中記」

[執筆記事紹介]弱点を突いてスタン、攻撃を重ねてブレイク!敵を圧倒する爽快感を味わえるRPG「巡るダンジョン道中記」

2017年1月に掲載した記事です。1年以上経ってしまいましたが、やろうと思いつつ後回しにしてしまっていた「レベル上げを縛って裏ボス撃破」を先日ついに達成したのでこの機会にご紹介。

ボスも完封できちゃう(ことが結構ある)のが凄い

記事タイトルにもあるように、戦闘システム面では魔法で敵の弱点属性を突くと確定で「スタン(そのターン行動不能)」させられるシステムと、攻撃を与え続けることで敵を「ブレイク」させて防御力などを一時的に低下させられるシステムが特徴。まあブレイクは割とポピュラーな仕組みかなと思いますが……このゲームで特にユニークなのはスタンの扱いです。

弱点を突けば100%行動不能にさせられる仕組みって、普通に考えたらボス戦ではなんやかんやで確定にはならないように耐性が調整されたりギミックが仕組まれたりするものじゃないですか。ところがこのゲーム、ボスにスタンがガンガン決まります。ターン内で先手を取る必要がありますが、4人パーティのうち1人を敏捷特化でカスタマイズしておくと大抵は決まります。弱点属性はすべて最初から表示されているので、調べる必要もありません。

複数体で出てくるボスだとどの敵の動きを封じるかといった選択が発生するし、スキルに速度補正があるためスタンさせようとして先手を取りそびれることもないではないのですが、こと単体で出てくるボスに関しては、どんな攻撃をしてくるかも知らないまま完封してしまうことも少なくありません。

……それで面白いのか?というと、これがまあなかなか面白い。より正確には爽快、という感じかな。スリップダメージやダメージを増加させる系の状態異常も色々あり、ブレイクと合わせて大ダメージの追求などもアツく、気軽に俺TUEEEEを堪能できます。

もちろん終始それだけというわけではなく、特に低レベル縛りでプレイしていると、本編後半のボス戦や、クリアに必須ではない任意で挑戦する戦闘などでは、複数体で現れる強敵などとの熱いバトルが楽しめます。ギミック系のバトルもあり。戦闘中にメッセージのログが見られたり、敵味方のバフ・デバブ等の付与状況を説明付きで一覧できる画面があったりと、戦況を把握するための仕組みも整っており、テクニカルなバトルが楽しめます。

敵味方のバフ・デバフ等を一覧でチェック可能。バフ・デバフは特殊なものも含めかなり多いですが、戦闘中に内容を確認できるのでこれを見て戦略を立てていくのが楽しい

スキルは装備する武器によって変わり、ゲームを進めることでよりレベルの高い(使えるスキルの多い)武器が入手できるようになっていくという仕組みなので、低レベルでも豊富なスキルによる戦術を組むことが可能。敵をブレイクさせやすい剣、ブレイクした敵へのダメージをさらに上げることができる斧など武器ごとの特性もあったりで、キャラカスタマイズが楽しいです。

戦闘勝利時のアイテムドロップ率が上がる代わりに経験値が入らなくなるというアイテムが序盤で手に入るので、低レベル縛りもしやすい。逆に(自分はずっとこのアイテムを使っていたので想像ですが)普通にレベルを上げたらかなりサクサク進められそうです。想定プレイ時間も8時間ほどの中編なので、気軽に俺TUEEEEバトルがしたい人にも、縛りプレイでとことんテクニカルに戦い人にもおすすめできる良作です。

ちなみにわたくし、裏ボスの最終形態がどんな攻撃をしてくるか一切知らないまま完封して倒しちゃいました(最終形態になる前は複数体なので苦戦しましたが)。いやほとんと凄いゲームだ……。

低レベル縛りは作者さん的にもある程度想定済みだったようですが(まあ経験値が入らなくなるアイテムを用意されているくらいですし)、「念のためですが、縛ってクリアしてもゲーム的な特典は何も無いです。個人的な意見ですが、そこに報酬設けるとなんだか損した気分になるのでないです!(作者さんのブログより)」というポリシーは素晴らしいと思います。報酬のためじゃあないんだよ、そこに「縛ってクリアできそうなゲーム」があるからやるんだよ!

なお上記ブログには(経験値が入らなくなるアイテムを入手する前の)最初のボスでレベル2になるため最低レベルは2とありますが、私が序盤をプレイした初期バージョンでは、当該アイテムを使っていると経験値がマイナスになるという不具合があり、結果的にレベル1でプレイを進めることができました。気が付かないうちに減っていたとはいえ結果的にバグ技利用みたいになっちゃいましたが、不利になる分にはご容赦いただければと……。現在はこの不具合は修正済みなので、レベル1クリアは初期版で始めた人だけの特典(?)です。

RPGあるあるネタへのカウンターとしても面白い

本作のストーリーは、お宝大好きな少女イーリスとその仲間達、4人のパーティが、あるアイテムを入手したことをきっかけに、各地を探索するというもの。仲間達の掛け合い(主に突っ走るイーリスへの周囲の突っ込み)が楽しく、基本的にライトなノリですが、徐々に世界の謎に迫っていったりもするのも好みでした。

それはさておき、面白いのが各所で見られる「RPGのお約束展開へのカウンター」的なネタ。ダンジョンのギミックについて、イーリスさんが機転を利かせて正攻法以外の解法を編み出していきます。

個人的になるほどなあ、というのがトップビュー2Dマップでお馴染みの「すべる床」。移動すると何かにぶつかるまで操作できず、パズル的に進行ルートを見つけていく……というものですが、ぶつかった柱を掴んで回り込むというテクを編み出し、実際にこれを利用して攻略できます(一応一切使わずに進めるようにもなっているとのこと)。この発想はなかった……。

あとは本来は仕掛けを解除して進む電撃トラップを強行突破できるのも面白かったです。本作はLP制(戦闘不能になるとLPが減り、0になると基本的に宿屋に泊まる以外では回復できなくなる)なのですが、このLPを消費することで突破という形で、「LPに余裕があるなら強行突破もありかな」みたいにゲーム的にも面白い選択が生まれていたり。

それと、RPGでよくある「街の中に落ちているアイテムを勝手に拾って持ってっていいのか問題」について、最初の村で「落とし物やゴミとか、自分達では持て余すだけだし持ってってくれると嬉しい(意訳)」みたいなことを言われるので遠慮なく拾える、というのも良い配慮だと思いました。自分、これが気になって街中のアイテムとか拾うのを縛ることが多いので……。

そのほか、武器を装備することでスキルを使えるようになることに設定上の意味があったりもして、RPG好きとして楽しくプレイできるゲームでした。

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