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[感想メモ]王道長編RPG「Mystic Star(ミスティックスター)」

[感想メモ]王道長編RPG「Mystic Star(ミスティックスター)」

「Labyrinth Star(ラビリンススター)」をプレイして、こちらも開発中と知ってから完成を楽しみにしていた作品。ついに公開ということで公称20~30時間のところ38時間どっぷりプレイいたしました。世界を巡るのが楽しくてついうろうろと。

窓の杜で紹介記事を書きましたので、こちらでは個人的な感想やプレイログなど。ネタバレについては核心的な所は避けますが、上記紹介記事(それなりに気を遣ってます。あるキャラの存在を全スルーしたり)よりはあると思うのでご注意ください。そもそも、思い出語りがメインなので未プレイの人が読んでもあまり意味ないかもですが(未プレイで興味ある方は上記紹介記事の方をよろしくですー)。

プレイアビリティについてもう少し

プレイアビリティおじさん、ついに記事タイトルでプレイアビリティを推し出すの巻。

というわけで記事にも色々書きましたが、さすがに細かすぎるので(あれでも)端折った点など追補。

  • タイトル画面から「NEW GAME」を押した次の瞬間からキャラを自由に動かせる。いきなり好印象。
  • 魔物図鑑があるけどコンプ要素ではなく、収集率があったり埋まってない分が「????」と表示されたりしない(そういうの、ゲームの進捗率がわかってしまって苦手なんです。見なきゃいいんだけど)。あくまでモンスターごとに手に入る魔石の数と出現場所をまとめた、魔石集めの資料と割り切られている。プレイアビリティの範疇かというと若干微妙ですが、ゲーム進行と直接関わらない部分で無用な「焦燥感由来のストレス」を与えないという意味で広い意味でのプレイアビリティかなと考えています(それが好きという人もいるので主観込みですけど)。
  • 「ちいさなメダル」的なアイテム交換用の収集アイテムが、すべての交換品を貰える数よりちょっと多めに用意されている。ってこれはどっちかというとゲームバランスの範疇かしらん。ちなみに1個余りました。というか「すげー全部取れた!」と思ってたら余りが出たので、なんだ余分に落ちてるのかと気付いたという(笑)。なお余った分は換金できます。

あと記事に書いた「『頑張ってお金を貯めて店売りの最強武器を買ったあとに、イベントで武器が手に入って無駄になりガッカリ』がないようにする工夫」というのは(こっちには書いちゃいますが)店売り最強武器と、イベント最強武器を合成して真の最強武器を作れるという点です。そもそもイベント最強武器より店売り最強武器の方が強いというバランス。

ダンジョン探索で入手できる装備品は基本的に防具、それも主にアクセサリ系で、がんばって買った武器やその上位品が次のダンジョンで出てもにょる。というのが無いようになっている感じでした。

逆に個人的にキツかったのは「ボス戦で経験値が入らない」点。自分はザコ戦をなるべく回避して、ボス戦をひーこら言いながら戦い抜いて一気にレベルアップ!というのが好きでして。なのでWILD ARMSシリーズ(およびそれをリスペクトしたPrincess Saviour)の取得経験値増加アイテムや、軌跡シリーズのレベル差による取得経験値変動(閃の軌跡Ⅱでついに9,999でカンストしなくなったよ!)を要素としては好んでいるのですが、クリア後にたまたま読んだ作者さんのブログ記事によるとそこはコンセプトが逆のようです。

確かに自分は、なるべく低レベルで進めたい派として、ハンディキャップという考えではなく「上手いプレイヤーはその工夫に見合った分だけおいしい思いをする」調整を好むので、そこはバイアスがかかっていると自覚しています。

あと逆に低レベルやり込みを突き詰めるなら、ボス戦でレベルが上がらないのは有効な調整ではありますね。自分はそこまでストイックではなく可能な範囲で、ギリギリ勝てるくらいの戦いを楽しみたい、という程度ですが。1回負けて、レベル上げはせずキャラカスタマイズで対策して勝つ、くらいが好きですが、その辺は丁度いい戦闘バランスでした。ほとんどのボス戦は残り1~2人でリソースも尽きて、「リセットするか……いやもう少し粘るか!」というくらいで倒せるのが楽しかったです。

少し話が逸れましたがさておき、取得経験値やレベルアップに必要な経験値のバランス自体は良好で、ザコ戦回避気味に進んでいても、一部のボスで「こりゃ歯が立たん」と思った時に多少レベル上げをする程度で済みましたし、上げようと思えばレベルはサクサク上がるのでストレスというのは全然無かったです。

あとはフィールド移動が今時の規準だとややもっさりと感じますが、これはのちのち2倍、4倍とアップしたときのカタルシスに繋げる「溜め」と考えれば王道演出の範疇かな。ダンジョン内の移動は適切なスピード。今時だとついダッシュも欲しくなってしまいますが、ダンジョン自体が無駄に広くはないのでストレスはかったです。

シナリオについて

メインシナリオは作者さんご自身が書いているようにベタで、斬新な展開、みたいのはありません。でも話の盛り上げ方が丁寧で、ワクワクしながらプレイすることができました。

個人的には(若干ネタバレですが)最終決戦前に、ラスダンを見上げながらというシチュエーションで(←この辺がネタバレ)主人公を操作してパーティメンバーと話せるのがめっちゃアツい。パーティメンバーと合流したあと、そうやって主人公視点でメンバーを第三者として話せる機会自体少ないのですが、ここでそれが来るかー!という。個人的にはとあるフリゲRPGの終盤シーンを思い出したりもしました(そっちのネタバレになっちゃうのでタイトル書けないけど、普通のフィールド歩くタイプじゃなくてRで始まる作品。あとそっちは普段から拠点でメンバーと話せたはずだけど←ちょっと記憶が曖昧)。

あとは仲間同士の賑やかな掛け合いなんかも結構あるのですが、ちょっとしたエピソードで培われたキャラクター性がここぞという所で活きてくるのがいい感じでした。

人魚のクリューネさん。「魚人の星珠」の力で足を生やしてハルト達と一緒に地上を旅することになるのですが、その時慣れない二足歩行に転んでしまう、というちょっとしたほのぼのエピソードがあるんですね。……で、それが終盤のここで効いてくる。
人魚のクリューネさん。「魚人の星珠」の力で足を生やしてハルト達と一緒に地上を旅することになるのですが、その時慣れない二足歩行に転んでしまう、というちょっとしたほのぼのエピソードがあるんですね。……で、それが終盤のここで効いてくる。

一方で純粋にニヤリと笑えるネタも結構あって、記事にも書きましたがイナーシャの黒歴史の件とか(あれパーティメンバーに応じてパターン用意してあって楽しかったです)、あと得意魔法属性トークや、イナーシャの慈愛(回復魔法の効果に影響するパラメータ)が伸びないことをクールな(婉曲表現)性格と結びつけてイジられるシーンとか、ギリギリメタくない範囲でRPGならではのネタも。(いや、1個あからさまにメタいネタもあったかな……「魔転」取る時の奴。)

あるキャラクターと因縁のある四天王との2回目のバトルのあと、「よくぞ自分を倒した!」みたいな流れの中で、当該キャラが「……ぶっちゃけ自分戦闘メンバーにすら入ってないけど」と悲しがるシーンがあって、確かにこりゃアカンと入れて戦い直しました(苦笑)。1回目は流れ的にも戦力的にも普通に入れてましたが、こっちも入れてないと何か言われてたのかな?

BGMについて

戦闘曲、とくにボス戦曲がどれもアツい。一番好きなのはやっぱり四天王戦です。イントロが格好いいのと、Aメロの三連符のとこがアクセント効いてて気持ちよいです。あと「敵の状態異常で曲が乱れる」演出がびっくり&すげーと思いました。ピッチ変更とかは体験したことあるけど、こんなんできるんだ……。

戦闘以外ではラスダン曲。ラスダンがSTGのような疾走感ある曲なのはお約束ですねー! 他ではイベント曲の「決意」とかも好きです。最終的にあの城のBGMもこれになるという演出も込みで。あと飛行船の曲も高速移動にマッチしたノリノリの曲で、この辺もまあお約束かな。

サントラ欲しいな、と思ったのですがツクール2000なのでフォルダ覗けば聴けるのでした。でもやっぱりゲーム向けの音質なので、リマスターサントラみたいの欲しいかもです。

残念なのはシームレスにループしない点ですね……特にボス戦などはそれなりに長いとやはり途切れてしまうので。ツクール2000でMP3/WAVなのでやむなしかとは思いますが。最近、ツクール2000のグラフィックでエディター・エンジンは最新並み、というツクールの必要性を割と感じています……。

あと、フィールドBGMが変わるというのも長編RPGではお約束のアツい要素ですが、変わるタイミング(仲間全員揃ったら、かな?←これは後で調べた)では既に転移が使えるようになっている、かつ揃う場所が普通のフィールドじゃない所ので(自分はクリューネ→マックスの順でした。なんかあの穴怖そうだったので後回しにしてました……)、しばらく転移で色々移動したあとにフィールドに出たら「あれ、いつの間にかフィールドBGMが変わってる」となっちゃいました。

「Labyrinth Star」プレイヤーとして

作者さんはQ&Aで「Labyrinth Star」をプレイしていなくても大丈夫と書いているし、実際そうなので記事にもそのように書きましたが、正直に白状してしまうと、某骨の人まわりの展開は『「Labyrinth Star」プレイしてて良かったなぁ……』というものでした。まあ、先にこっちやってから「Labyrinth Star」プレイして「おう、こいつは(笑)」というのもアリだとは思いますけどね。

キメるところではキメ……ないけど、本当の本当にキメなきゃいけないところではキメてくれる、という彼は好きなキャラでしたし、その後の足跡を辿れたのは感慨深かったです。まあそんなわけで、終盤は彼の子孫が個人的なこだわりにより固定メンバーになりました。

まあでも冷静に考えてみると今作の騒動の原因も彼のような……その辺のトラブルメーカーっぷりも彼っぽい?(笑)(いや、根本的に解決するための切っ掛けを作った、とポジティブに理解していますが。)

ちなみに今作の主人公のハルト君は魔法剣士的な立ち位置。自分魔法剣士が好きなので嬉しかった……というのはさておき、そんなわけで「Labyrinth Star」でも魔戦士を主人公にしていたのですが、得意属性(雷)が共通しているのですよね。勝手ながら、脳内設定でハルト君は前作主人公の血がどこかで入っている子孫ということにさせていただきました。前作主人公の子孫と彼の子孫が共闘するわけですよ。アツい(妄想です)。

前作の舞台であるカレディア(今作では一地方として登場)のBGMが前作のものなのもまた憎い。あれを聴いた時に感じた情動は、間違いなくノスタルジーでした。

主な使用メンバー

普通にプレイしているとお金がかなりカツカツになるバランスなので、使用キャラは結構固定化されちゃう感じです。ちょっと使ってあげたくても、防具は受け渡すとしても武器がその時点での最強を買ってあげられる余裕がなくてね……。

ハルト

主人公はパーティから外せても外さない派です。どちらにせよ物理、魔法、回復どれも結構行けて速力もそれなりにあるという万能キャラで、遊撃担当として重宝しました。特技使うとTP回復せず、魔法使うとMP回復せずというシステムなので、両方いけると長期戦で安定するんですよね。月影刃がかっちょいい。

イナーシャ

主砲。基本的に弱点ついた魔法が強いゲームなので、陣形ロイヤルアロー(前衛3人が防御上昇、後衛1人が攻撃・魔力・速力上昇)でイナーシャ姐さんにお任せ。という。ドーピングアイテムもだいたいこの人に注ぎ込む形で。

あと「錯乱」のパッシブスキルも早々にⅡまで取って、錯乱の魔珠もⅠとⅡ両方つけて(ⅠとⅡを両方つけて効果が累積するのか若干自信ないですが、まあやるだけやっとこうかと)。デバフ・状態異常マスターとしても大活躍。一部ですがボスにもさっくりシャドウスティッチのマヒが効いちゃうのやばすぎです(笑)。スロウダウンによる速力低下もCTBだとやっぱり効果高いですねえ。

(それにしても自分、リリース直後からプレイしたいと思いつつずっとプレイできなくて悶々としていたのですが、自分がプレイを始めたバージョンがver1.08。これ以前のバージョンでは不具合で錯乱の魔珠・スキルが効いてなかったらしいですね。出遅れて大正解だったという(苦笑)。)

もともと魔法キャラ(弓使いでもあるけど)としては速力がある方ですが装備でさらに底上げ。闇魔法レベルⅣ取れてからは開幕グリムリーパー(全体即死)でザコ掃討担当。つよい。

作者さんのブログのコメント欄などみるとラスダンの敵が固いという感想があるようですが、自分の場合「開幕グリムリーパーで半分~3/4減らして、残りを倒す」というプレイだったので気になりませんでした(開幕即敵全滅も割とあり)。確かにあれ全部毎回相手してたら結構辛かったかも。ちなみにグリムリーパーが効かない敵が居たら逃げてました(汗)。

サイアス

神官キャラってことで回復、支援のエキスパート。やること無いときは祝福で奥義ゲージ上げることもできて、面白味はないけど(ごめん)入れておくと安定。

回復役としてはクリューネさんももうちょっと使ってあげたかったのですが、上記の理由で余裕がなく。ううむ。あと戦闘不能からの復帰手段が限られてるゲームなので、やはりリザレクションの価値が高いという。

 グレン

完全物理アタッカー。「散布」つけてアイテム担当も。あと反撃担当。パッシブスキルで反撃90%まで上げるより60%まで上げて反撃Ⅰ(40%)の魔珠つけて合計100%にしちゃった方が確実ですね。

マックス

役割はほぼグレンと同じ。加えて「みんな守るぐま!」により、とくに手下が多いようなボス戦で大活躍。ワトランザでの活躍が一番印象に残っています。

グレンとどちらをメインにするか悩ましいところでしたが、上記シナリオ上の理由が決め手となり控えに下がりました。某四天王戦では使わざるを得ませんでしたが……(笑)。

そのほか

逆に一番使わなかったのはロビンですかね……。足が速いというのはCTBにおいて確かに重要なのですが、何をやらせも中途半端な感があり。もちろんちゃんと装備とか整えてあげてないのもあるとは思いますが。キャラクター設定的にも、後伸びするタイプなんだろうなぁとは思いますが……。

特技も暗闇にするくらいならイナーシャさんにマヒらせてもらった方が早いし、あとは単体攻撃技ばかりでぱっとしない印象。取得すらしてないので使ってみると強いのかもですが。強いて言えば「脱兎」を早々にⅡまで上げて、海に出てから方々開拓時、探索に集中したい時にザコ戦飛ばすのに役立ってもらっていました。

メアも物理・魔法両方いける遊撃系というポジションがハルトと被っていて放置しちゃっていたのですが、プレイ動画録るためにそこそこ装備整えて使ってみたら、逆襲ファントムが面白い!うーんこれは使わなかったの勿体なかったかも。

総じて、安定重視、やや守り寄りにガチガチに固めてトリッキーなキャラはスルーしちゃった感じかなあ。今はクリアの余韻に浸っているのでアレですけど、落ち着いたら少し前のセーブデータからやり直して他のキャラもちゃんと使ってみたいですね。全キャライベントで強い武器が手に入るから前線復帰しやすいし(っていう配慮も込みなのかな……それぞれのイベント自体もアツいですが)。

ちゃんと使うならお金も貯めて各キャラ最強武器を作りたいところですが、そうすると無駄にレベル上がっちゃうんだよなぁ……って、そこで「魔転」使えばいいのか。魔石を溜めるためのものという認識でしたが、レベルを上げずにお金を稼ぐ方法としても使えますね、これ。今更気付いた……。

難易度上げて二周目、という手もありそうですが、基本的に敵の行動パターンが変わるわけでもない場合、難易度上げても根本的にやることは変わらないまま数字がデカくなるだけなので、あまり気乗りはしないです。それなら(装備だけ良くして)低レベルクリアを狙う方が面白そう。

戦歴

初回はパーティ全員レベル37でクリア。36で何度か粘ったのですが、いい所まで行くけど結局全滅してしまって……。20分戦って全滅、を2回やった所で心が折れました。

ただ記事も無事掲載されて落ち着いたところで、もう一度やったら割とあっさりレベル36でクリアできました。うーんやっぱりちょっと焦りがあったのかな。こうなるともう少し粘れそうで、やはりラスト近辺改めてやりたい感ありますね。(今ちょっとレベル35でラスボス戦を頑張ってみましたが、最後の某展開までは行けました。装備とか魔珠とか突き詰めれば何とかなりそうな……?)

そんなわけで以下、クリア後に見られる戦歴。やり直した時は最大ダメージももう少し上行ってますが、敢えて初回クリア時のもので。

総戦闘回数のうち40%逃げてます。
総戦闘回数のうち40%逃げてます。

作者さんのブログで報告されているクリア時戦歴だと歩数が1万前後が多いですね……。うちは約1.5倍。そりゃ時間もかかるわ(苦笑)。宝箱取り逃してないかちょっと気になってダンジョンの最初に戻ったりもしてたからなぁ……。

動画

記事への掲載用にザコ戦+ボス戦一部をまとめた動画と、隠しボス戦の動画2つを録りました。隠しボスの方はシナリオのネタバレはありませんが、一応隠しなので注意。海の方だけにしようと思っていたのですが、その時点では覚えてない月影刃を見せたくてもう1つもつい。月影刃かっこいいよ月影刃。

あとの2つはサムネイルからしてネタバレかもなのでリンクで。10分以上あるので観るならYouTubeの再生速度変更機能など使うとよいかもです。

そんな感じで

むちゃくちゃ楽しかったです。

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