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『英雄伝説 閃の軌跡Ⅳ』感想メモ ~四部作の終わり、そして“軌跡シリーズ第1期”の集大成

『英雄伝説 閃の軌跡Ⅳ』感想メモ ~四部作の終わり、そして“軌跡シリーズ第1期”の集大成

『英雄伝説 閃の軌跡Ⅳ』、クリアしました。追うのがライフワークと言いつつ数周遅れだったのを昨年から追い上げ始めて、10月頭に閃の軌跡Ⅲをクリア。この勢いで年内にⅣのクリアまで目指すぞ!というつもりだったのですが……3、3月……翌年の……。なんでこんなにかかっちゃったんだっけ?あ、そうか、『原神』にハマっちゃったんだった……。

さておきさておき。プレイ時間は約200時間。ざっくり100+100+150+200時間にわたる「閃の軌跡」四部作の終わりでもあり、空の軌跡から続く大きな流れにそれなりの決着が付く「軌跡シリーズ第1期完」とも言えるような内容でもあり。感慨深さもなかなかのものでもありますが……それと同時に次回作以降への伏線、これまでになかった重大情報も撒かれており、気持ちは既に「先」へ向きつつあります。

『創の軌跡』もやらねばだし、今年中には完全新作の『黎の軌跡』も来るだろうし。というわけで気持ちを整理するためにも、今更ながら『閃の軌跡Ⅳ』の感想を書き留めておかんとす。『閃の軌跡Ⅲ』の感想である程度は語ったので、その続き的な感じで。

戦闘まわり

戦闘まわりは基本的にはⅢを踏襲していると思いますが、個人的にいいなと思ったのはAP獲得条件の明示化と、条件達成時のポップアップ表示。軌跡シリーズの戦闘って、普通にやってれば正直まず負けることはなくて、キャラクターの見せ場と割り切ってプレイしてる感はあるのですが(※難易度ノーマルの話)、プラスアルファの達成目標によりそれなりに工夫が必要になって面白かったです。

ただ1点だけ……負け惜しみかもしれんが言わせてくれ……! このAP獲得条件が最初に出るバトルであるロゼおばあちゃん戦、AP獲得条件が「最後まで生き残れ!」で、これはある程度HP減らしたら大技が来るやつだな……と備えるつもりだったんですがちょっとうまく行かず、でもランディは耐えてAP獲得条件達成の表示が出たのでまいっか!とそのまま進めたのですが……。パートレポートの評価がSではなくA、かつ「ロゼ戦で1人でも生き残った」という表示で察してしまったんですよね。全員耐えきったらより高いAPが貰えたのだろうということに。というわけで試してみたらやっぱり……。

もはや数時間進めているので流石にこれだけのために進行を巻き戻す気にはならず。結局、S評価を落としたのはここだけで、あとは全評価Sでした。この手の評価システムとか、要素コンプリートとかにはさほどこだわっていないとはいえ……提示される条件の説明が不完全(だと思う、1人以上と全員で結果が違うならそこまで書いてくれないと……)なせいで1個だけ完全達成を逃したというのは、く、悔しい~!!正確な条件を把握していれば達成自体は簡単だっただけに。

……という話はこのくらいにしておいて。AP獲得条件の達成自体はどれもなかなか楽しかったです。

戦闘バランス自体、まずまず悪くなかったかな。例によってザコ戦は極力スルーして進めましたが、それでも戦力が充実してくる中盤以降はまず苦戦することはない……のですが、ストーリー上の強キャラはちゃんとしっかり強くて嬉しかったです。リアンヌさんとか、Ⅲのジュノー海上要塞ではバースト+αであっさりスタンしてしまうので、ちゃんと強キャラとの戦い感を出せるように(かといって舐めプみたいになるのも嫌)ロールプレイするのが大変でしたが、そういったこともなく。というかバーストのブレイク性能は流石に抑えられたっぽいかな……?あとリアンヌさんなどの一部の強キャラ、通常は高揚状態で発動してくるSクラフトを不意打ちのように使って来るのも「そう来なくては!」と喝采しました。

まあぶっちゃけ、強い敵の強さの大半はべらぼうに高いHPによって担保されてるとこはあると思うんですけど、ええねんええねん、軌跡は別にガッチガチに戦術の駆け引きをするゲームではないので。どちらかというとその前段階、主にオーブメントのカスタマイズという戦略面が戦闘面のポイントとなる感じかなと。あとは「試練の箱」の敵なんかは結構コンセプト的に面白いものもあったりして楽しめました。

ユーザビリティのさらなる向上

ⅢでPS4世代らしくリニューアルしたユーザビリティですが、プラスアルファでちょいちょい更なる改良がされてるなーと。

個人的におおっとなったのは、シリーズおなじみの、街の人とかが持ってる連作の小説を集めるやつ。これまでなら全巻集めるなら、状況の更新によって街の人とかが話す内容が変化していくたびに全員と漏れなく話すか、攻略を見るか……って感じでしたが、今回とうとう、本を持っている人がマップ上のマーカーでわかるように!(厳密には何かしらのやり込み要素に関連する場合のマークが付く)

これは長いシリーズの歴史の中でもなかなかエポックメイキングな出来事かと……いや大袈裟すぎるかもですが(笑)。しかしまあ、最初は街の人ともくまなく話してる人向けのプラスアルファのお楽しみ要素くらいのものだったと思うのですが、とくにこうした収集要素がトロフィーにも絡むようになってから、何となくコンプが前提みたいな雰囲気になって、最終的にはシステムのサポートが入る……という流れはなかなか示唆的かなと思ったりもしました。

まあ、そもそも僕自身は会話内容が更新されるたびに街の人とか全員と会話する派なのであんまり関係はないのですが……。それで言うと、メインシナリオの進展でいきなり全部の街の状況が変わるのではなく、かつ変わったところにファストトラベル画面でNEWマークが付くのも有り難かったですね。Ⅱと同様にゲーム後半で帝国各地に割と自由に行けるようになりそうなのは予想が付いていたので、また何かあるたびに帝国各地を巡回するアレが始まるのか……と戦々恐々していたのですが(楽しみという気持ちと大変だなという気持ちは矛盾せず両立するのだ!)、流石にその辺はケアしてきたかと。

帝国各地へ割と自由に行けるのはⅡに近いですが、状況が変化したときに、どこが変わったかNEWマークでわかるようになったのはⅡからの大きな進化!

ただ、明確にストーリー上の日付が存在するので「翌日もそこに居て同じこと喋るのは変じゃない?」みたいな矛盾も発生してしまってはいるのですが……まあその辺を気にし始めたらしょうがない!「プレイヤーが観測しなければ事象は確定しない」メソッドで、そういう所にはなるべく近寄らないように気を付けていました。

あと、これは結果論なのかもしれないけど、ストーリーが佳境に向かっていって流石に街巡りにそこまで時間かけずメインを先に進めたい……!ってなるにつれて、徴兵とかでどんどん街から人が減っていったのは色々噛み合っていたなと思ったり。

ストーリー・キャラクターについて(あんまりネタバレなし)

さすがに四部作の最後なんである程度のネタバレは避けられませんのでご注意ください。と念押しした上で、箇条書きでざくざくと。

  • 共に肩を並べた仲間達が、そして教え子達が、「主人公を取り戻しに行く」展開、やっぱええね……。でもって、そうした前半戦をみていると、やはりユウナもエステルの後継者的な意味で主人公の器だよなーと。作中でも言及されていましたが。
    • そこに至るまでの新Ⅶ組結集、とくにミュゼを「取り戻す」ところも良かったですね……
  • 一人で背負い込む主人公ムーブを突き詰めた先に、教え子達が当番制で付きそうようになったのは笑ってしまいました。いや、でも、ほんといい子達だ……。
主人公らしい一人で背負い込みがちムーブについて作品として自覚的で、周囲がさんざん突っ込んだり「そうはさせまい」と動き出す流れが面白くもあり感慨深くもあり

  • 学園ものRPGは多かれど、そこからアフター的に社会人ものとなるのは希有だよな……というのはⅢの感想でも言った気がしますが、今回は社会人として各地で活躍してる元同級生・先輩がどんどん集結してくる展開でアツかったですね。n年後話みたいの無限に好きなので……
  • デュバリィさん閃の軌跡Ⅱあたりからずっとファンだったのでパーティイン嬉しいなぁ。私服かわいい。
私服デュバリィさんかわわわ

  • 軌跡シリーズ自体はまだまだ続いていくけど、やはり今回、『空の軌跡』からの一連の流れのいったんの集大成という感じになるのかなと。個人的にはシリーズのもっと終盤で回収されると思っていた「大崩壊」の伏線が回収されたのが大きいですね……。
  • というわけで、満を持してエステル達、ロイド達が合流!クローゼやカシウスパパも登場して、感無量という流れでした。これが見たかったんだよ……。キャラクターの関係性という面でも、いろんな所での繋がりが集束して、集大成感ありました。ジェニス王立学園勢とかね……。いや、実はルーシー秘書官=生徒会副会長って途中まで気付いてなくて「あっ」てなったりしましたが。
    • レンのCV変更、少し驚いたけど、まあ、声変わりするよな……ということで納得。かつ、新CVの悠木碧さんも確かにこれは成長したレンだと納得できる配役でした。どっちも好き!
新旧主人公、集結……!
前回のティータに続き、今回はとうとうティーンエイジャーになったレンが!黒歴史なんて言うけどさー、レンがこうやってあの頃の自分を茶化しつつ振り返られるようになるまではさー、ほんと色々……色々あったんだよ……。それはそれとしてレンのこのポーズ可愛い

  • ゼムリア大陸でかつて何が起こり、そこからどう復興していったかという「過去」の話はある程度明らかになって、今後はこれから起こる「未来」の危機に目が向いていくのかな、東部の荒廃みたいな話もどうやらフレーバーではなく伏線っぽいぞ……なんて思っていたわけですが……
  • まさにそういった情報、結社絡みの話などが終盤でもりもり出てきよった!ラスダンの結社勢とのやり取りは「軌跡シリーズの今後にご期待くださいコーナー」みたいな感じでしたね。ユウナが「≪黄昏≫の先で結社がどう動くのか、それと向き合う人達のために情報を引き出したい」というの良いな……と思ったのですが、同時にメタ的にはプレイヤー代表みたいになってるなとも思ったり(笑)。
    • しかしその「向き合う人達」の中に、できればユウナも入っていてほしいですね。ロイド達の魂を受け継ぎつつ、クロスベルと帝国の両方の視点を持てる彼女は国際捜査官とか向いてそうな気もするなぁ……(なんかその辺の進路の話とかって創でやってるかもね)
    • いやーしかし「可能世界」「使徒や執行者も対象に何らかの“実験”」「ゼムリア大陸の“外”」「≪身喰らう蛇≫という名称に意味が込められているっぽいことへの示唆」……最後の最後で重大情報ガンガン来ましたね!いやーこの先が楽しみだ。「そういやゼムリア大陸って言うけど、それ以外に大陸あるのかな、全然話聞かないけど」とか思ってたのをそう回収するのか!というのは特に刺さりました。いやーこういうの、どこまで初期からの構想なんだろう……
    • この辺の話にも絡んで来るマクバーンとの因縁の決着も感慨深いものでした。これまたなかなか衝撃的な事実もあり……。てかやっぱマクバーン、やってきたことを考えるともちろん全肯定はできないけど格好いいなと感じちゃうのはどうにも仕方ないよなあ。ただの戦闘狂では決してなく、筋は通すしお茶目な所もあるしで憎めない。今回の去り際も……クロウへの挨拶とかぐっと来ちゃうよね。あれはCV担当の諏訪部さんのタメのある演技もよかったなぁ……。これまでとは立ち位置も変わりそうだし、再登場が楽しみです。
ユウナ、全プレイヤー代表か!?

そういえば別の大陸の話題が出ないなー、というのをここに来てそう回収するの!?

  • いやー終わった~、と思って、クリアしたので攻略サイト見るのも解禁したのですが、「クリア後に最終セーブデータからもう一度エンディングを見ると結社関連の追加イベント」ってマジかー!というわけで見ました。これまた重大情報さらっと出てますね……。流石に今後出る(創の軌跡でもう出たかな?)情報の先出しって感じなんでしょうけど。あと、初回で出さないのはエンディングでいきなりまだまだ終わってないぜ感出さないようにという配慮もあってなんでしょうけど。
  • Ⅲの感想でも書いたけど、“ハーメルの悲劇”に後付けで設定が加わったことに対しては、少し複雑。ヨシュアはともかくレーヴェが、助けられたかもしれない幼子の存在を見落としたことになってしまうんだよな……。(結局別口で生き延びるとはいえ)
    • ただ逆に、結社に入るまでのレーヴェは、多少腕が立つとしても普通の青年に過ぎなかったということで、無意識に神格化してしまっていたのが解かれたとも言えるのかもしれないな……。
    • また、ヨシュアとアッシュのやり取り自体は、すごく納得感あって良かったです。
    • 終盤のイベントの「レーヴェらしき声」については、魔剣ケルンバイターに残った残留思念みたいなものかなと解釈してます。ほら、分け身とかできるじゃないですか。あれケルンバイターを媒介してるとか考えるとそっちに残っててもおかしくないかなとか……。完全に自己解釈(妄想)ですけど。
  • 「呪い」による精神汚染が展開のキーにはなっていましたが、「何でもかんでも呪いのせいにするのも違うんやないか?」と思っていたら、ニールセンさんがまさにそこに釘を刺していて良かったですね。
  • 移り変わっていく会話を追うことで、街の人々にもドラマがあるのが感じられる……といういつものあれですが、今回はユタ坊とシャーロットの顛末が追っていて楽しかったですね。≪ミランダ≫で給仕をするシャーロットが可愛い……
  • レンがヘイワーズ家の人達と会う話、感慨深い……
  • 空の軌跡からの皆勤賞……だったかはうろ覚えですがとにかく名物キャラ、アントン君の旅路も一つの結末を迎えたっぽいのもなんだかんだで感慨深い(笑)。持ち前の前向きさはそのまま、他人を思いやれるようになって成長を感じました。
  • キャラいっぱいで編制の自由度が高い場面も多かったですが、やはり行く先で会う人と縁がありそうなキャラを連れていくとそれなりの反応(会話差分)があることが多いのが嬉しかったですね。

最後にもう一度だけ好感度システムについて語っておくか

閃の軌跡Ⅰの感想でも、閃の軌跡Ⅲの感想でも触れた好感度システムの弊害についてですが、四部作のラストということで色々な意味で決着が付いたことも受けて、改めて語っておきたいと思います。

関係性をプレイヤーごとに可変にしてしまったせいで、特別な関係性とメインシナリオを密接に絡めた描写ができない

これが一貫して主張している内容の核なのですが、今回、まさに「エステルとヨシュア」という比較対象が作中に存在するのでわかりやすいと思います。

Ⅰからの流れ的にも、今回の黒幕絡みのあれこれ的にも、やはりアリサを恋愛的な観点でもメインヒロインとして扱うのが自然かな、ということでそのように進めたのですが、やはりどうしてもその辺の描写が絆イベントや一部台詞の変更など局所的になってしまうんですよね。お母様絡みとかシャロンさん絡みとか、それこそパパ絡みとかいくらでもネタはあるのに勿体ない……。Ⅰでこの要素を導入してしまった時点でどうしようもない(「閃の軌跡」の範疇では今更引っ込められない)のでたられば話にしかならないのですが、アリサを固定のメインヒロインにした方が、シナリオ的にはもっと豊かな内容を描けただろうなと思います。

次回作『黎の軌跡』はメインヒロイン固定(あるいはそういった要素には踏み込まない)になりそうな雰囲気を感じるけどどうだろうなー。『東亰ザナドゥ』のメインヒロインは固定で、好感度要素はお気に入りのキャラの深い話を知れるかどうかの違いくらいなのが落とし所として非常に良かったので、好感度的なシステムを採用するならそんな感じにしてほしいところですね。

多くの女性キャラクターがリィンとの恋愛の可能性を持つことの弊害

最終作ということで、女性との絆イベントではいよいよ本格的に、匂わせというレベルではなく恋愛要素に踏み込んでくるわけですが……、まあ複数並行で起こせちゃうんですよね。いやー、任意で起こすイベントなんだから起こさなければいいと言われればぐぅの音も出ないのですが、でもやはりキャラクターを深く知ることにも繋がるので、使える限りのリソース(絆ポイント)を使わないって選択肢はないわけで……。

とはいえ個人的には、リィンのこれまでの活躍、そしてリィン自身が今後どうなるかわからないという吊り橋効果的なアレで、「ここで言っておかないと後悔する」的に女性陣が積極的になること自体にはそこまで違和感は感じませんでした。またリィン自身も朴念仁ぶりを発揮しつつも、いざ直接的に想いを告げられたときはとても誠実に対応しているのは好印象。自身がどうなるかわからないのでどうしても保留になってしまう、というのもいい落とし所だったかと。最後の最後で、選んだ人以外にちゃんと断りの連絡を入れてるのも誠実で良かったです(この描写は絶対入れてくれー!と思ってたら入ってたので本当に良かった)。

だから巷で言われがちな、ハーレム主人公が嫌!みたいのは全然ないんですよね。個人的に残念というか勿体ないと思ったのはそこではなく、「リィンと深い関係になる可能性がある=他のキャラと深い関係になる可能性が断たれている」という点で。シナリオ展開上、好感度システムの対象外となったミリアムがこの制約から解き放たれた結果、ユーシスとの(恋愛とは違うだろうけど……少なくとも今は)1対1の深い関係性が描かれていることが、示唆的だなと……。

別にみんながみんな恋愛しなければいけないわけでは勿論ないんですが、システム上の制約がなければ、リィンとアリサの他に、メインキャラの中でもう一組くらいカップル成立しててもおかしくはなかったよなぁと。例えば(これは本当に例えばで、何となく思いついただけで他意はない、あくまでifの話ですが)ガイウスと委員長とか、真面目キャラ同士のちょっと初々しい感じとか出せたり、かつⅢ終盤以降はそれぞれの立場もあって面白いカップルになったんじゃないかなぁとか。これもまた、パーティメンバーの中でアガットとティータという1対1の深い関係性が発生した空の軌跡勢がうらやましくなってしまう所ですねえ。

今後の作品における扱いはどうなるんだろう……?

あとはやっぱり気になるのは、軌跡シリーズは同じ舞台で話が続いており、過去作キャラの登場も多いという点。プレイヤーの手を離れたリィンはどう描かれるのか。これはロイドも同じですが。

基本的には「そのあたりには踏み込まない」「特定キャラと親密になったのを“正史”として扱う」の二択かなという感じですが。今回のロイドは前者だったかなと。まあそこまで深い話をするタイミングもなかったので違和感はなかったのですが、ただやはり空の軌跡勢がその辺も含めてワイワイやってる中で、踏み込めないのは勿体ないよなあと感じてしまいます。個人的にはもう正史はこれと決めちゃってほしいですね。

ちなみに関係あるようなないような話ですが、プレイヤーの選択が次回作以降で無にされるってのは、直近でももう起きてるんですよね。具体的にはⅢの帝都の夏至祭のエマとのイベント、好感度が高いと発生する選択肢ですが、リィンが眼鏡を取った顔を「正直、他の男に見せたくない」みたいなことを言うの、スケコマシ感あってすっごい嫌だったので言わない方の選択肢にしたんですよね。……でもⅣでそれを言ったことになってるイベントがあって。セーブデータ引き継ぎまでしてるのにそこ見てないんかい!とか思っちゃいました。いやまあセーブデータにそんなフラグまで記録してないんでしょうけど。

規模は違うかもしれませんが、同様に主人公の特別な人の選択についても、本作でのプレイヤーの選択は一つの可能性として、今度リィンが出てくるときはしれっと正史決めちゃっててほしいな~と思いました。

BGMの話

戦闘曲だと「Seductive Shudder」(ロゼおばあちゃん戦とか)がお気に入り。ゴージャスなイントロから入って疾走感のあるメロディ。バイオリンとピアノはやっぱ鉄板ですわね……。七の相剋の戦闘曲「七の相克 -EXCELLION KRIEG-」も荘厳で格好いい。

フィールド曲ではジオフロントとかで流れる「シンクロニシティ #23」が、今までの軌跡シリーズにはないオシャレテクノ感が新鮮でした。まあ世界観的にもこれまで使う機会のなかった曲調というのもあるかとは思いますが。あとはラスダン最終段階の曲、そしてもう一つ役割を持つ「未来へ。」センチメンタルでありつつもタイトル通り希望も感じさせるようなメロディがピアノと重厚なオケで奏でられ、大作の締めくくりに相応しい曲だったと思います。

タイトル画面曲の「縁 -つなぐもの-」は、最初は物悲しい印象でしたが、使われる場面によって静かな決意を感じたりと、物語の進展に合わせて印象が変わっていくのが趣深かったです。

OP曲の「明日への軌跡」。軌跡シリーズの歌ものOPで一番好きかもってくらい気に入った前作の「行き着く先」から一転、正直ちょっとピンと来ないなぁ……という印象だったのですが、断章の“取り戻すための戦い”で聞いてたら結構好きになりました。Aメロがイマイチだったんかもな……サビあたりは疾走感あって素直に格好いいと思います。

ただやっぱこの曲調やるには歌い手の方の声量が足りてないかな……という印象。東亰ザナドゥ主題歌の「Seize The Day」の時に感じた印象がまた戻ってきちゃったかなと。「行き着く先」に関しては多少の物足りなさを感じつつも、曲調的にそこまで気にはならなかったのですが。

ストーリー・キャラクターについて(ネタバレあり)

一応改行入れておきますかね。

こんくらい?

もうちょっと……

はい、ではそろそろ……

  • オリビエーーーーーー!!!!
  • まあⅢの感想でも書きましたがぶっちゃけ生存はネタバレ喰らっていました。ただそれでなくても、どう考えても生存フラグ立ってるよなあ……とは思っていたと思います。何よりシェラ姉が登場しないまま終わるはずがない。
  • だから再登場は読めてましたし、タイミングも想定範囲内ですが……だからって、こんな完璧なタイミングと最高の演出で格好良く来られたら、魂が震えないわけないじゃん!!!いやーーーーオリビエ最高だわ……
おかえりなさい、殿下。

  • 空の軌跡のときに、自分のやり方でオズボーン宰相に立ち向かっていくと誓ったオリビエ。直接対決はリィン達でしたが、それでいいんです。オリビエは政治家だから。Ⅶ組というクラスを設立し、カレイジャスという翼を作り、彼が作った色々な繋がりが、この状況を導いた。
  • オリビエ、彼もまたやっぱり軌跡シリーズの主人公の一人、各作品を超えた大きな視点で戦う、グランド主人公とでも言えるような存在だと思ってます。
  • オリビエすき……
  • サンディをはじめアルスターの人々とオリビエの関係性もよかったですね……直接の対話だけでなく、皆がオリビエや彼の母君について語るのを聞くのも好きでした。
  • えー、オリビエの話はこのくらいにして。
  • 鋼のアリアンロード……リアンヌさん。零の軌跡の頃からのファンでした。一個人としての素顔も見せてくれた上で最後まで人と世界を想う御姿は気高く美しく、それに本当に色んな人に慕われてたのも感じられて良かった。お世話になりました……
    • 退場のネタバレを喰らっていたうちの一人。ネタバレ喰らっていなくても察してはいたと思いますが、逆にリィンやデュバリィさん達の説得を受けて生きようとしてくれたのがアツかったですね、結果は変わらないにしても……。
      • あれは結構本気で騙されたというか、「あ、じゃあラスボス戦まで付き合ってくれるのかな」とか一瞬思いました。その瞬間……!
    • あのカンパネルラですらしんみりしてるのが凄く染みた。てかカンパネルラ自身も相変わらずわからんなりに、少し見えて来たものもありましたねえ。ユウナのお陰かも。
  • 空の軌跡の頃から強い存在感を見せていたオズボーン宰相退場。これもまた「軌跡シリーズ第1期終了」を感じました。
    • ラスボス戦突入時の応答はめちゃめちゃ好きなやつですね。世界の敵となることを選んだ人に、その真意を理解した上で、万感の想いを込めて……
  • クロウの顛末はネタバレ喰らっちゃってたし、そうでなくても最近のファルコムの傾向からすればせやな……という感じ。正直リィンも含めノーマルエンドも嫌いじゃないですが、ま、優しい世界もありだと思います。
  • ミリアムは正直、剣+思念体で残るというのもインテリジェントウェポン好きとして美味しいな……とか思っちゃってたのですが、なるほど……本当にどこまでも優しい世界だ……。
  • その辺も含め、おおむね落ち着く所に落ち着いたかな……と思ってたんですが、セドリック君は意表付かれました。マジかー!
  • Ⅲの感想で書いた、「既にⅣでの退場についてネタバレを喰らっているけど勘違いかもしれない」というのはティオのことでした。創の軌跡の発売前に「今までありがとう、これからも見守っていてね」みたいなコメント見たんですよね……。やっぱ勘違いだったか、よかったー!出向が解けてエスプタイン財団に帰るみたいな話かなとも思っていましたがそれでもなかったなあ(もしかしたら創でそういう話あるのかな……?)
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