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【計21作品】2020年にプレイしたRPGを振り返る

【計21作品】2020年にプレイしたRPGを振り返る

昨年プレイしたRPGの振り返り、諸事情でだいぶ遅くなってしまいました。そのあたりの諸々は後ほど。リリース時期と関係なく、クリアした月ごとに振り返って参ります。

非アクションRPGにおいては戦闘のシステムや調整が凝った作品をとくに好んでプレイするため、ここで語るRPGもそうした作品が中心となっています。

前年の記事:【計12作品】2019年にプレイしたRPGを振り返る

1月

メルヘンカンナ

可愛らしい絵柄と自作戦闘システムという点に惹かれてプレイしてみたら、ストーリーも含め丁寧に作られた良作でした。メルヘンチックな世界観で展開する、少年少女達の冒険譚。……の端々から覗く、世界への違和感と謎。「これってどういう事?」の積み重ねで興味をぐいぐい引かれ、それらが収束するさまは圧巻でした。世界観にまつわる大仕掛け、ファンタジーではあるんだけどロジカルで、なるほど!という納得感と驚きがあって……SF的なセンス・オブ・ワンダーすら感じるというか。

あとこれは紹介記事でも書きましたが、「一見牧歌的な雰囲気だけど実は……」的な展開、熟練のフリゲプレイヤーほど「あー、そういうアレね」ってなっちゃうとは思うんですけど(苦笑)、サプライズでプレイヤーを突き落とすこと自体が目的みたいな感じではなく、突然びっくりさせるみたいなのも基本ない(……と思う!)ので、気負わずにプレイしてみてほしいです。あんまり言い過ぎると逆にスポイラーになるのであれですが、少なくとも僕はクリア後あったけぇ気持ちになりました。キャラクター達もほんと皆、いい子やいい大人達ばかりでねぇ……。

攻撃範囲の指定が重要となる戦闘も、敵ごとにユニークなギミックもあったりして面白かったです。初期バージョンは戦闘で細かく確認が入りすぎてテンポがちょっと厳しかったのですが、その旨Twitterに書いたら作者さんに拾っていただき調整いただいてしまいました。ありがたや……!

2月

十三機兵防衛圏

……RPG?いやまあ、RTSパートあるし広義の(S)RPGってことで……

今更紹介の必要もなさそうな話題作。わたくしもどハマりしました。主人公達も13人みんな好きだけど、やっぱ王道ヒロイン好きなので冬坂さんがとくに可愛いなーとか。というかこういう戦いとかとは無縁だった子が決意して身を投じることになるみたいな展開がまたね。最初にクリアした追想編は彼女のだったのですがオープニングのシーンに繋がってぐっと来ちゃいましたねえ。

鞍部編を最後までやるとわかるオープニングの「君」が指すものとか、なっちゃんとBJの関係性とか、マクロスじゃねーか!な某戦闘とか、挙げてくときりがないですがとにかく胸熱な作品でした。戦闘もロボットものとしてアツかったなぁ。第一世代でガンガンインファイト仕掛けたり、画面を埋め尽くすほどのミサイルで「たーまやー!」とか、爽快感重視でプレイしてました。SEがまた心地いいんですよね。戦闘曲も格好いいのが多くて、とくに「-[DEOXYRIBOSE]-」がお気に入りでサントラでヘビロテしてました。イントロから本編?に入るところの「ちゃーら、ちゃーらっらちゃーらーらー」(通じるだろうか……)がアガるんだよなぁ……。

SFとしても、あらゆるネタてんこ盛りで大満足……でしたが、個人的には最後の大ネタだけはちょっと複雑。いやもちろん想定には入ってはいましたが、作中のあれこれについて、「これはどうやって実現しているんだろう?」と自分なりに考察していたのが、「まーそれだったら何でもアリじゃんね~」となってしまうので。ノベルゲームだったらそこまで気にしなかったと思いますが、自分なりに足を使って情報集めて付き合わせてくのが楽しいゲームだったので、最後にちゃぶ台返されたみたいな気持ちになっちゃったんですよね。

ただまあ、それによって導かれたラストシーン自体はすごく美しくて好きなので納得はしています。最終的にすごく好きな作品なのは間違いないけどこう感じたことも記録はしておきたいくらいのあれです。

あと、最初にやった鞍部編の序盤でマップ上のリアルタイムな操作をADVの進行に絡めたギミックとかありましたが、こういうのが色々あるのかなぁ……と思っていたらほぼそこだけでしたね。これについては限定版に付いているシークレットファイル(自分はDL版のプレミアムエディションに付いてきた電子版で読みました)によると、企画当初の実験の名残だそうで。また、他の編でも独自のギミックが構想されていたことが伺えます。難易度や制作工数の観点でオミットされたようですが、それはそれで体験してみたかったような、そうなっていたら音を上げていたような……少なくとも今ほど幅広く受け入れられる作品にはなってなかったかもしれませんねえ。

肉弾怪奇譚

RPGというか、戦闘付きノベルゲームというか。自分がプレイしたときは第二話までプレイできたのですが、今みたら第四話まで実装されてるみたいですね。完成楽しみです。

怨霊の存在が当たり前になった日本を舞台に、肉弾派除霊士の主人公が相棒のメリーさん(を模倣している霊)と共に依頼をこなしながら師匠の死の謎を追う。軽妙なシナリオの合間に垣間見えるシリアスみたいのがめちゃ好きなあれでした。主人公とメリーさんの、頼れるバディかつ気安い間柄っぽいけど過去に色々あったんだろうな感とかめちゃすきなやつだ……。メリーさんが可愛いけど人外らしい怖さも見せたりとかもよき。

戦闘は1vs1のターン制コマンド選択型で、行動に応じて上がるAccelという値で先手後手が決まり、これを制御する行動もあって……などと良さげなんですが、独自性が高すぎて第二話までクリアして何とか半分くらいわかってきたという感じ。チュートリアルもあるのですが、第二話までクリアした後に改めてチュートリアルを再体験してやっと把握できたかも……みたいな。ただ敵の能力や行動傾向が示され、これに対処していくパズル的戦闘はわかってくると面白いです。完成したら改めてじっくりプレイしようかなと。

あとBGMが全部自作で、童謡のロックアレンジみたいな戦闘曲がいい感じでした。

4月

みさきディスタンシング

『いばらのうみ』『ヘイトフル・ナイン』の作者さんの新作。今回もシステム自体を手探りで把握していくようなプレイ感が楽しいゲームでした。

人と人の物理的な距離や心の距離が近付くことで現れ、生命力を奪い取る「無距離生物」に対抗するためパートナーである「みさき」との距離をほとほどに保ちつつ戦う……という、時事ネタをSFに落とし込んだような設定とシステム。何らかの行動をして日付が進むことで物語が進んでいき、それにつれて届くメールを読み解くことで世界や主人公自身の真実に迫っていくのも面白かったです。

ショップに行くだけで(何も買わなくても)日付が進むのを見落としてて何日か無駄にしたにも関わらず、ほぼストレートにクリアできたので、戦闘バランスについては今回はゆるめかな~、と思っていたら周りが結構苦戦してるっぽかったのが意外でした。

バカスクリニック そのよん

ユニークな能力のキャラがいっぱい仲間になって、比較的自由にパーティを組めるRPG。その能力が一人1システムってくらい独自に作り込まれていて、これまた色々なギミックを備えた敵ごとに編成考えてくのが本当に楽しいゲームでした。お話の面でも尖ったメンバーによる突き抜けた掛け合いが楽しく、シリアスなところはめっちゃアツかったりで。

個別記事で結構じっくり語ったので、ご興味があればそちらも是非~

Luna Plena

『ふしぎの城のヘレン』に近い戦闘システムの短編RPG。ヘレンと比べると敵が複数の場合があることにより複雑さが増している一方で、フィールドはあるものの敵の配置が完全に決まっている固定進行でキャラクターカスタマイズの幅はなし。最高難易度でプレイしたところ中盤以降かなり心が折れそうになるバトルもありましたが、任意のレベリングができない以上育成が足りて無くて詰んでるわけじゃないのが確定しているのは逆に有り難かったですね。

そんな構成のため、バトルのデザインも完全にこちらが習得する技を前提にカリカリにチューンされてる感じ。短編の割には覚える技も結構豊富で、密度の高いパズルチックな戦闘を存分に楽しめました。

5月

イリスのゲーム

主人公のイリス+それぞれユニークな能力を持つ仲間達でパーティを組んでダンジョンを探索していくRPG。仲間は最終的には全員パーティに加えられますが、ゲーム開始時は3人。ゲーム進行に応じて増やしていける感じです。

作者さんが開発中、キャラのイラストなんかも上げられていたのですが、それで一目見たときからエルフィさんいいなぁ……となっておりまして。あとリンドリントもかわいい。というわけで初期メンバーのうち二人は完全に好みで選びました。が、結果的に戦力的にも頼れる二人でしたねえ。とくにエルフィさんは居るとかなり安定するかなと。

戦闘は通常攻撃なし、MPやSPといったスキルを使うためのリソースもなし。スキルごとのCTやWT(最初に使用可能になるまでのターン)、それに何よりスキルごとのシナジーによっても自然と使い分けが促進される作りで、敵のギミックなども含めミニマルな仕様で奥深いバトルデザインとなっており非常に面白かったです。

徐々に解放されていく、キャラクターごとの本編に至るまでの前日譚を読み解いていくことでストーリーとキャラクターの真実に迫っていく……という構成も面白く、それぞれのキャラクターの話が交差する群像劇としても、なかなかエグいことにもなってたりするダークファンタジーとしてもぐっとくる内容でした。ただどう考えても因縁深い人達が集まってるのにキャラごとの絡みがないのは残念だな~とか思ってたら、本編クリア後の要素を実装しつつその辺のフォローも入った大型アップデートが!

しかしラスボス直前のデータでアップデートかけると、追加の掛け合い会話とか一気にドバっと出る形になり、それもちょっと風情がないよなあ、少しずつ仲間増やしながら読んでいきたいよなぁ……となったり。色々と調整も入ったようですし、これはもう改めて最初からやるべし!というわけで、ひとまずは完全新作のプレイが先になってしまうのですが、落ち着いたら2周目やろうと思っています。エルフィさんと師匠の掛け合いとかめちゃめちゃ楽しみ……!

剣閃神姫誅伐伝

ヒロインの寿命と引き換えにどんな敵も一撃必殺できるけど、使い過ぎると……みたいなシステム、アツいな!と思っていたら、なんと自分の何気ないツイートがきっかけだったことが後々になって判明!ま、マジか……。「プレイ全体を通して決められた回数だけ絶対に効く即死技が使えるRPG」という元ネタから、その対価として「ヒロイン寿命」を持ってくるアイデアは作者さんのものですが。

で、このシステム。ロールプレイとしては一度くらいは使っておくのが美味しいかな~とも思いつつも、やはり競技性の面では頼らずにどこまで行けるか試したくなってしまう。というわけで結局使わずに、また稼ぎ戦等もなしでクリアしました。そうなると今度はもう一つの特徴的なシステムである、コンボボーナスでダメージが上がっていくシステムが重要となるわけです。「気魄」を溜めて1ターンに複数回行動できるシステムなどを駆使して、耐えて耐えてからの怒濤のコンボ!がアツかったですね。強敵撃破記録をまとめてみたりもしました。

ストーリーも熱かった。キャラは敵も含めて魅力的なキャラがいますが、個人的には主人公の影時がめちゃめちゃ好きでねぇ……。根っからの武人でありつつも、作中世界における常識に囚われない柔軟な考えも持っている、いい意味ではみ出し者っぽい所もあって。あと剣術馬鹿(笑)。視点人物なので立ち絵はないのですが、戦闘時や編成画面で見られるイラストが格好良くて気に入っています。

6月

天翔のマーキナリエ

開発中の動画を見るたびに、アクションの手触り良さそうだな~と気になっていた作品。いざプレイしてみたら期待通りでした。連続攻撃の繋がり方に、ジャンプしてからの微調整の利き具合……レスポンスも含め、もうキャラ動かしてるだけで気持ちいいやつだこれ。

あと……平原曲が神!紹介記事にも張りましたが、何はともあれサントラの試聴で聴いてみてほしい……。1曲目の「平原を駆ける」がそれです。

勇ましいイントロから入り、軽妙でメロディアスでサビはちょっと切なく。もう完っ璧に「アクションRPGで街を出たら平原だったときの曲」なんですよ。オープニング的なイベントが終わってさあ冒険に出るぞーってところでこれが流れてきて、それはもうテンションが上がってしまいました。

ストーリーも良かったです。短編~中編程度のアクションRPGということでシナリオ自体のボリュームは多くはないのですが、展開として過不足なく、終盤にかけての盛り上がりもアツい。まあ意思を持つ機械人形とそのマスターという関係性がどストライクなのでプラス補正入ってる可能性は否定しませんが……。アイリスがね、ほんとええ子なんよ……。イベントシーンも含めフルボイスなんですが声も可愛かったなあ。

もう一周くらいしたいんですができればダウンロード版でやりたいんですよね。出ないかな~。

英雄伝説 空の軌跡 SC Evolution

日本ファルコムのRPG、軌跡シリーズ。15年以上にわたり一つの世界観で、主人公や主な舞台を一新しつつも大きな流れとしては繋がっている物語が展開しているシリーズで、個人的に「大河RPG」と読んで追い掛けるのをライフワークとしています。

しているのですが……。シリーズ初作品である『空の軌跡FC』のリメイク版である『空の軌跡 FC Evolution』の紹介記事を書くお仕事を頂いたのをきっかけに、ちょうど振り返るのにもいい機会だなと空の軌跡3作全部やることにしたところ、それが2作目の途中で止まってしまっていて。そこが中途半端なまま新作に手をつけるのもなー、と言ってるうちに『閃の軌跡』Ⅲ・Ⅳが出てしまったのでした。

『創の軌跡』が出る今年こそ最新まで追い付くぞ!ということで、一念発起して約2年ぶりに再開。今度こそクリアいたしました。リメイク版、グラフィックのリファインやユーザビリティの向上(バックログ有り難い!)とかも素晴らしいのですが、やっぱイベントフルボイスなのがええなー!主要キャラみんなほんと最高の演技をいただいていて違和感なくて、新たに声が付いたというより「そうそう、こんな風に喋ってたよね(幻覚)」って感じでした。

時間かかっちゃったけど、やっぱりプレイして良かったなー。上に画像を載せたシーンとかめちゃ好きなんですが、閃の軌跡(帝国編)にも思いっきり繋がる話なのでこのタイミングで再確認できたのは本当に良かったです。いやーオリビエかっけぇ……。オリビエはほんと、おちゃらけた所もシリアスな所も子安さんが楽しげに・格好良く演じていただいていて、ハマり役だなぁと改めて思います。

あとはリメイク版の新要素として、要所要所のイベントスチルも良かったですね。ただ、これまた空の軌跡SCで大好きなシーンのひとつで、台詞単体でみれば一番好きかもっていうリシャール(元)大佐の「どうか一時の間、この逆賊に御身らを護らせて頂けますよう」(し、シビれる……!)のシーンについては、イベントスチル化されたこと自体は大納得なのですが、結社の執行者達と対峙する構図もあって輝くシーン・台詞なのでこのスチルの構図なら2Dフィールド上の方が映えたかなぁ……というのは複雑なところでした。てかシード中佐の方が目立ってるやんけ!まあ元のシーンに思い入れがありすぎるんだよなぁ……ボイスはめちゃめちゃ良かったです。何度も聴き返しちゃった……。

7月

ツキノヒト

廃墟と化したかつての月面都市を探索するサルベージャーの少年が、その深層でコールドスリープしていた少女を発見し……って、もうド王道・SFジュブナイル・ボーミーツガールじゃん!!こんな導入で引き込まれないわけがないんだよなぁ……

主人公の相棒も含めた少年少女3人の関係性や、それを取り巻く人達そしてAI達(ナナミちゃん可愛いよナナミちゃん)、過去と現在が交差するポストアポカリプスものとしてワクワクハラハラするSF展開……中編としてお話の完成度が高く、良質なSF映画に相当するような物語体験を得ることができました。実現性度外視して夢を語るならマジで映画化してほしいし、中盤を盛って1クールのアニメシリーズとかも合いそうだと思います(次回予告はナナミちゃんでお願いします)。

戦闘も一つ一つの性能が練られたスキルを駆使して、ギミックの凝ったボスの数々を倒していくのが本当に楽しかったです。ボス撃破記録をつけつつプレイしましたが、ザコ戦を縛ったら本当にギリッギリのバランスで、実戦闘時間数分のために数時間試行錯誤とかするの熱中しちゃったなぁ……。

……などというのはあくまでエクストリームなプレイで、難易度選択もあるし普通にプレイすればほどよく歯応えのあるRPGという感じだと思います。物語も演出もシステムも、品質面でのまとまりの良さという意味合いも含めた総合的な“完成度”が高い作品という印象。フリゲRPG未経験の人(※商業ゲーなどでRPG自体には馴染みがあること前提)に、一本お勧めするならまず候補に挙がるかも。かといってまとまりが良いだけの作品ということも勿論なく、SFマインドや「こういうヒロインいいよね……」みたいのも伝わってくる良作でした。

時の痕 Trace Of Time

アニメっぽい雰囲気が気になって買ってみたのですが、ハイスピードな剣戟に加えて影のような分身と共に攻撃する技とか、幻影の剣みたいのを飛ばしたりとか、異能剣戟バトルとしてめちゃめちゃスタイリッシュで気に入ってしまいました。主人公が組織の元調査官とかって設定で黒ジャケットスタイルなんですが、これが翻る様子がまた格好いいんだわぁ……。マップもそれぞれの場面ごとの雰囲気が感じられてよさげ。

ストーリーもいい意味でラノベチックで、無数の幻影武器を召喚する魔女みたいな人が出てきたりとか演出も含め中二心をくすぐるアツい内容。プレイしていると解放されていく用語集を見ると設定も凝ってそう。作者は多分中国の方かな?日本語訳は若干怪しいところはあるけど十分意味は取れる範囲でした。でもってヒロインは何と日本語ボイス有り。ちょっとたどたどしいのがむしろキャラに合ってて良いまでありました。

早期アクセス版が出てから動きが見えないのが気になるけど、これは開発応援したいなぁ……。

カグツチ探訪記

第12回WOLF RPGエディターコンテスト(ウディコン)における個人的イチオシ作品。戦闘は2人パーティ+サポートで戦い、振り直し可能なポイントで能力上昇とスキル習得を自由に行えるのが特徴。敵の特殊な行動パターンや各種耐性が公開情報なので、ボスごとにセッティングや役割分担を考えるのが楽しいゲームでした。状態異常が強いのもアツい。

ダンジョンがコンパクトだったり、アイテムは購入ではなくコストの範囲で組み合わせて持ち込める支給制的な仕組みだったりと、気軽にサクサク遊べる作りなのもいい感じ。ストーリーも比較的短めな中でキャラが立っていて、展開にも一捻りあっておおっとなったり。設定もなかなか凝っていて、周辺からじわじわ把握してくのが楽しい感じでした。ほとんどの人物が物語を進めることで印象がかなり変わってくるかも。イコナも可愛いけどニニギさん好きだな~

8月

英雄伝説 空の軌跡 the 3rd Evolution

少し間は空きましたが引き続き、軌跡シリーズを最新作まで追い付くためにやっていくのです。正直、番外編的な位置付けのthe 3rdは飛ばすという選択肢もありましたが、やはり帝国編(閃の軌跡)の伏線が色々ある作品なので振り返っておきたいというのと、あとリメイク前の原作のプレイ時、エピソード「オーバルギア開発計画」の後編を見そびれたままクリアしてしまったので、そのリベンジに。閃の軌跡Ⅲにティータが登場するという情報はすでに得ていたので……。

見そびれた理由は、「オーバルギア開発計画」が見られる扉だけ「1つの扉に2つエピソードがある」という例外があったのを見落としたためだったのですが、改めてプレイしてもやっぱりこれはわかりにくいと思う……。アガット加入により後編が見られるようになるのですが、そのタイミングで別に何かお知らせがあるわけではないんですよねえ。まあ元はファルコムがコンシューマに来る前の作品なので、今ほど親切ではないのはやむなしですが……。

さておき。そのあたりを無事回収しつつ、ケビンとリースさんの物語も改めて堪能いたしました。グラフィックのリファインもあり、リースさんこんなに美人さんだったっけ!?と思いつつ、可愛らしかったり格好良かったりもして。桑島さんの声もピッタリハマってるなぁ……。2周目だけどケビンの過去についてはだいぶうろ覚えで、しんどかったという印象だけ残っていたのですが、思った以上に重くてボロ泣きしてしまいました……。ああ、やっぱケビンも好きだなー。気のいい兄ちゃんのようで実は打算的……というのすらある意味仮面で、心の奥底では必死だったんやね……。

でもって、重い過去と言えば……レンもなわけです。「楽園」のエピソードがコンシューマ版でどう調整されたか確認するのもリメイク版をプレイする目的の一つだったのですが(1周目はPC版でプレイ)……うわ……ここまでばっさり削っちゃうのか……!単純にシーン丸ごとカットしてるので意味が通じにくくなっているような。「あからさま」なグラフィックだけ暗転とか、そのレベルを想定していたので結構ショックでした。

「改変」ではなく「カット」(省略されているだけで、なかったことにはされていないと解釈できる)というのだけが救いかな。うーん、昨今の傾向を見る限りもう少しは見せられると思うので、今後さらにリメイク・リマスターされる機会とかあったら何とか頑張ってほしい。やっぱりどんなに辛くても、それはレンというキャラクターを理解するためのピースの一つではあるので……。

さておきさておき。あとはやっぱり帝国編に繋がる話として、オズボーン宰相本人の初登場、そしてオリビエとの対峙、これは外せませんねえ!正直これも内容ほぼ忘れかけてたんですが、このあとにプレイした閃の軌跡Ⅲでここで描かれたシーンを受けての描写とかあったので、やっぱりプレイしておいて良かったです。帝国編に繋がるといえばレクターもですね、クローゼとの絡みとか。

他にもアネラスが自分の剣を見つめ直す話とか、リシャールさんの話とか、やっぱり外伝的な作品だからこそ描けるエピソードがどれも良かったなぁ……。Evolution版で声がついて(かわいい)すっかりファンになってしまったメイベル市長のエピソードにもスチルがあって嬉しかったりも。

それとこれは空の軌跡のEvolution版全体を通してですが、BGMのアレンジが非常によかったですね。元を活かしつつ音色などリッチになってる感じで、元の曲に思い入れがあってもパワーアップ版として受け入れることができました。3作全部サントラ買ったぜ。軌跡シリーズで……いやもしかしたらあらゆるゲーム音楽の中で一番好きかもな「銀の意志」をはじめ、「Overdosing Heavenly bliss」「幻影城 《Phantasmagoria》」といった名曲の数々が決定版とも言えるアレンジになっています。

ただ、空の軌跡the 3rdのラスボス曲「夢と喧騒の聖地」、これだけは……整えられた結果元の曲にあった“凄み”みたいのが薄れてるような気もしました。いや、Evolution版の方が聴きやすいんですけどね、元の曲にはもっと“執念”みたいなものが籠もってた気がするんですよ。完全に印象論なんですけど……。これとレンのエピソードの2点において、the 3rdはオリジナルPC版も手放せないなぁと思ったりしたのでした。

勇者の残影

RPGツクールMZが発売された8月20日から数日間で、短編を作って投稿するというツイッター上の企画の参加作品。というわけで構想含め制作期間4日らしいのですが、プレイ時間1~2時間ほどの短編作品としてしっかりと纏まっておりとても数日で作られた作品とは感じませんでした。すげえ。

もちろん、システムがデフォルトベースだったり、キャラクターもサンプルキャラクターから膨らませたりと時短要素もあるとは思いますが、それにしても凄い。スキルなどは独自の調整らしく、ザコ戦縛りだとキツすぎない程度にやり応えのある戦闘を楽しめました。シナリオも王道外し系王道の定番といった所ですが、なかなかにアツい展開だったり、ちょいちょい挟まれる小ネタとかも楽しかったり。

タイムプログレスバトルを含む、RPGツクールMZのサンプルとしても「こういう感じか~」というのがわかってありがたかったです。音楽もRPGツクールMZのデフォルトかなと思いますが、いい曲多いですね。

9月

バフっとファンタジー

この記事、基本的には途中でプレイを断念したゲームのことは書いてないのですが、ちょっと例外的に取り上げておきたく……。

即時発動型を含む多彩なスキルや、制限なく随時行えるメンバーチェンジを駆使して、ギミック満載のボスを倒していくのが楽しいターン制のコマンドバトル。作品名の通りバフが重要で、メインアタッカーを決めてどうバフを盛っていくか考えたり、もちろんそのあいだ敵の攻撃を凌がないといけないので状態異常なども駆使して……と、プログラムを組むかのごとく1ターンごとの戦術を詰めていくのが楽しかったです。ランダムエンカウントだけど設定でエンカウントを無効化できるのもありがたし。

……が、難易度HARD(これが推奨難易度)で、ザコ戦全スルーで進めていたら、そこそこ進んだところで勝てないボスが出てきてしまいました。それまでも「もうだめだー!」→(翌日ふと解法ひらめいて)「行けたー!」みたいなこともあったので(めちゃめちゃ達成感ありました)、何度か粘ってみたけどいよいよもってギブアップ。

……いやね?恐らく作者さんがこれが本来のバランスとされたであろう調整以外で戦うのは絶対したくないので難易度を下げるという選択肢はないにせよ、ザコ戦でのレベル上げは解禁しちゃってもいいかなー、とは思うんですよ。キャラクターも可愛いいし、個性的を通り越して色々突き抜けてる感じで掛け合いが楽しいので最後までプレイしたいし。

でもやっぱりザコ戦しとうない……。手強くて面白いボス戦だからこそ理論上一番難しい状態で挑みたいし、あとぶっちゃけ単純にザコ戦めんどくさいというのもあり。ただ自分がこうして詰んだあとのバージョンアップでバランス調整なんかも行われたっぽいので、いずれ落ち着いたらリベンジしたいなとも思っています。

あと、自分の周りには自分よりこういうコマンドRPGが上手い人が結構いるので、そういう人達にもぜひお勧めしたいなあという気持ちもあって例外的に取り上げた次第です。というかそもそも、いきなり難易度HARDに挑んだりザコ戦縛ったりしなければ、程よい歯応えを感じつつバフ盛って大ダメージ出して爽快!ってできるゲームだと思われるので、普通に(変なこだわりを捨てられない自分以外の)あらゆるRPGプレイヤーにお勧したいゲームです!

10月

英雄伝説 閃の軌跡Ⅲ

というわけで、何とかここまで追い付いてきました。うーん、3年遅れかぁ……。出た当時はこんなに遅れるつもりはなかったんですけどね。

閃の軌跡でたどたどしくもフル3D化に舵を切った軌跡シリーズも、全体的なUX含めようやく現行世代らしい垢抜けたデザインになったな~という印象です。いやまあAAAタイトルなんかに比べるとモデルもモーションも固い面はありますけど、JRPGとしては十分最前線に立てるクオリティではないでしょうか。(というのが3年前なので、今年出る次回作はさらに期待ですな……)

さておき。情報が出た頃からずっとワクワクドキドキしていたのですが……ティータ・ラッセル16歳!!ティータ・ラッセル16歳だああああああ!!!!!! 空の軌跡の頃から、のちの作品で成長した姿を見られたら……なんて思っていたので、ついに叶って感無量です。

あとはやはり、学園ものRPGは多かれど、主人公が卒業して社会人になってからの姿まで描くというのはなかなか稀少ではないかなと。そういう面でも感慨深かったですし、ユウナをはじめ次世代を担うリィンの教え子達も魅力的でした。みたいな話は個別の感想記事に存分に書いたのでこちらではこの辺で……。

あ、でもあと1点だけ。オズボーン宰相が某シーンで思い浮かべるオリビエが「薔薇と共に銃口を向けるオリビエ」なのがめちゃめちゃアツかったんですけど、直前に空の軌跡the 3rdを再履修しておいたおかげで「あのシーンか!」とイメージできたので、やはりやっておいて良かったなと……。

15月

15月ってなんだよ!いや……ここまでは2020年にプレイしたゲームってことにしたいなというのがありまして……。このブログ記事を書くのが遅れた理由でもあります(伏線回収!)

英雄伝説 閃の軌跡Ⅳ

ようやくここまで。まだ『創の軌跡』もありますが、閃の軌跡四部作完結、そして『空の軌跡』から大きな流れも約15年かけてまずは一段落というこで感慨深いものがありました。軌跡シリーズ自体はまだ続くぜ!とばかりに終盤で次回作以降への伏線も撒かれてますけどね!たのしみたのしみ。その辺も含めて個別記事の方に色々書きました。

いやしかし……11月中旬に始めて、年内には終わらせるつもりだったんですけどねぇ……。なんでここまでかかったのか。という理由の一端はのちほど(またもや伏線)。いやそもそも、プレイ時間が200時間を超えたというのも純粋に大きいですが。メインシナリオだけ追っていればもっとずっと早いとは思うのですが、やはりサブクエストなり街の人との会話なりまで堪能してこその軌跡シリーズだと個人的には思っているので、これだけ時間をかけたこと自体は本望だとは思っています。……流石にここまでの大作主義は今回で一段落かなぁ……?

異放生態ダンジョン

「2020年にクリアしたことにしときたいゲーム」がもう1個あった!たぶん終盤っぽい所まで来てたのですが色々あって後回しになっちゃってたんですよね。というわけでこの記事書きながら終わらせてきました。厳密には運営型ゲームですが、第一部完でスタッフロールも流れたので一旦はクリアってことでひとつ。

いろんなマップの各地に落ちている文書を集めてスキルやアイテムのレシピを得たり、断片的な手記を読み解いて世界観などを把握してくのが楽しいという、作者の饗庭淵さんの過去作『魔機人形と棄てられた世界』に近い作りですが、今回はオンライン要素である「放流」により、ランダムで文書が入手できちゃうのがなかなか大胆な仕様でしたね。

ここに到達したからこの情報が解放されて、新たにこのマップが開けて……という誘導がなされていたのが従来のデザインで、本作もある程度はそれを踏襲しているのですが、そういった「関係性」をすっ飛ばして新マップ解放とかできちゃうのが「えっ、いいの?」と思ったり。でもチート感あって案外楽しいし、文書の入手元として書かれている知らない地名にワクワクしたりも。これまで以上に情報開示がプレイヤーごとに異なり、唯一性の高いプレイ体験になるのも興味深いなと思いました。(このあたりは『十三機兵防衛圏』に近いものを感じたり。)

キャラはヒルダさんの掴み所のなさや、でもだんたん割といい人なのがわかってくるのが面白かったり、エリィゼが可愛かったり、ギュルダンのおっさんが渋かったり、ハウスドルフさんが最後の最後で(色々な意味で)美味しいとこ持ってったりしましたが、個人的には回想的にみられるエピソードで「カーチャン……」てなったので終盤の展開とかなかなかアツかったですね。ニコラ君頑張ったなぁ。終盤で明かされる設定面もなかなかアツい。自分名義の探索士証が落ちてるのってつまりそういうことだよね……。

攻略要素としては魔物集めが軸になるかとは思いますが、どうにもコレクション要素みたいのには興味が向きにくいので、ある程度揃ったら全然捕獲しなくなってしまいました。管理も面倒に感じてしまう質で……。お気に入りは剣霊で、進化で「そうきたか!」と驚かされましたね。進化前も進化後も格好いい。進化後、射撃攻撃を弾けるとして耐性ついてるのが「元ネタ準拠じゃん!」と楽しくなってしまいました。

運営型アプリゲーム

クリアした、という概念のないゲームはこちらで。

原神

サービス開始は9月28日。オープンワールドRPGというものを知ってからずっと待望していた「JRPG的な世界観やキャラクター、アニメ調ビジュアルのオープンワールド」ということで個人的にも期待していたのですが、『閃の軌跡Ⅲ』が終盤だったのでそちらを終わらせてからということで自分は10月5日から開始。……で、それから毎日欠かさずやってます。

「ちまちま素材集めとかハクスラとか、そういうネトゲ的なことは極力したくないのでその辺の圧が高かったらやめるけどね」くらいの心持ちで始めたのですが、初期実装分のシナリオをクリアしマップを踏破するまで、かなりゆるくプレイできました。これなら続けられそう!みたいな気持ちで上記の感想記事を書いたのが10月末。

それから数カ月、最近はどんな感じかというと……めちゃめちゃハクスラやってます(ええ……)。具体的には聖遺物集めですね。一番の推しであるノエルの分くらいは、と始めてみたら案外楽しくなってしまい、ちょっとずつ他にも手を広げていたら気付けばすっかり秘境周回っ子に。

ランダムで追加効果が付く装備品を延々集めて厳選みたいのはあんまりやりたくないのですが、ユニークな特殊能力のある装備品でキャラカスタマイズするのは好きで、原神の聖遺物集めはこれが半々、かつモチベとしては後者が起点なのでやれてるのかなと自己分析しています。セット効果を揃える「ついで」でそれなりにパラメータにもこだわってみる、くらいの感じ。

ストーリー更新やイベントのない時の日課は端的にはハクスラ周回と素材集め……と言葉にしてしまうと作業感あるのですが、実際にはその先にあるアクションの爽快感・習熟していく達成感や、景色を見て回ることが楽しさの本質で、課されるタスクはそのための動機付けみたいなところもあるかもしれません。そもそも、ザコ戦やりたくねー周回したくねー、ってのは基本的にコマンドRPGの話であって、操作の手触りがいいアクションRPGなら延々やるのもまあ悪くないんですよね。

自分は在宅勤務のフリーランスなんですが、午前の仕事を終わらせて昼食をとって、一息ついたところ(13~14時くらい)で昼の部をプレイ。あとはスタミナ(天然樹脂)が溜まったところを見計らって夜の部をプレイと、完全に生活リズムに組み込まれてしまいました。スタミナの回復速度が遅めで最大値も結構あるので、忙しかったりで多少手が付かなくても1日2回、どこかで時間を作ればスタミナを無駄にすることはまずないのもありがたし。

日課だけなら20~30分くらいでぱぱっと終わると思うのですが、それなりの頻度でイベントとかもあったり、なんだかんだで世界に滞在していること自体が楽しいので、ついつい毎日そこそこ時間をかけてしまいます。というわけで他のゲームとかの進捗に思いっきり影響を与えているのでした。まあ、もう諦めてそれ前提で予定組むしかねえな!

キャラクターやストーリーも魅力的。璃月編のクライマックスとか、演出も込みでアツかったなぁ……。あと自分、「基本的に台詞がない主人公が一言しゃべる」みたいのめちゃ好きなので、璃月編のエピローグのアレでぐっと来ちゃいました。数少ない台詞を喋る機会で言うことが「それ」ってのがねえ……らしくてねえ……。

世界観も、ぱっと見はシンプルですが書物から得られる情報なども含めて読み解いていくと、実は結構深いダークファンタジーが展開する余地がありそうで期待です。重要人物っぽい謎めいたキャラクターであるダインスレイヴが初登場するクエストをプレイしたら、リリース前に公開されていた双子ストーリームービー(一応ネタバレ注意)と繋がってるじゃん!てなった時はゾワっとしましたねぇ……。

あと最近、運営はこの原神の作品世界をプラットフォームとしてあらゆるゲームをやろうとしているのではないかなと思い始めました。実物大?タワーディフェンスをやったかと思えば、今度はギャルゲーまで!?みたいな。飛行挑戦のタイムアタックやミニゲーム的なものも含め、バトルだけではないさまざまな遊びを提供しようという姿勢が見えるのが好印象ですね。今後もこの世界そのものを楽しんでいけたらなぁと思います。

メギド72

ここから先、あまりポジティブでない話をそこそこしますので、そういうのが読みたくない方はここで引き返していただければと。(この記事はこれが最後の項目です。)ここはマイホームなので公共の場(ツイッターとか)では控えていた個人的な所感を全部吐き出してしまおうと思います。この先に進むためにも。

サービス開始日からの連続ログイン、引き続き継続中です。……が、それは基本的にPvP(コロシアム)のためで、スタミナ消費はほぼしなくなりました。もともとしばらく前からプレイの主軸をPvPに寄せていましたが、「PvEはストーリーを進めるための最低限しかやらず、スタミナ溢れも放置」とまで極まったのはここ数カ月のことですね。メインクエスト8章2節以降の難易度ハード以上の攻略は未着手、2つ目以降の心深圏は未プレイ、8章4節クリアで解放される大幻獣はどんな敵か見てもいません。

理由はまあ、ジズ(ラッシュ)の登場ですね(以下、Rジズと呼称します)。これまでもオリエンスとか、手軽に出せる範囲ダメージがインフレ気味のメギドは登場していたし、そもそもバルバトス(ラッシュ)の時点で協奏は強かったと思いますが、最低限、「ユニットのシナジーにより火力を出す」という形で、「ユニットを組み合わせて戦略を立てるのが面白いゲーム」という一線をギリギリで保ってたとは思うのです。

Rジズで、それが崩れた。全体的にバランス崩壊しているのは確かなんですが、個人的にはとくに「暴奏状態のとき、アタック、スキル、覚醒スキルの効果範囲が敵全体になる」という特性により異様なまでの単体完結性の高さを実現しているのが致命的だったと思います。

自分なりの戦術を組んで戦っていくのが馬鹿らしくなりました。

もちろん、協奏メタなど通用しないステージもあるとは思いますが、それが全体のうちどれだけかという話で。Rジズ実装直後のメインクエストはあからさまにRジズをメタっていましたが、そこに他の範囲攻撃も巻き込まれたりというのもこれまた馬鹿らしい。そうした流れを経て、「もうPvEとまともに向き合うのはやめっか!」となっちゃった次第です。

「ソシャゲにインフレは付きもの」などとも言われていましたが、だとしても二世代くらい一気に飛ばしたようなインフレは流石に度を超しているし、繰り返しになりますが単体完結性の高さがゲームコンセプトを破壊しているのが一番の問題ですし、そもそもその辺のバランスをそれなりに取ってくれてるからこそほとんどの運営型アプリゲーが続かない自分でもハマったので今更梯子外されても困るというか。

また、自分が使わなければ(縛れば)いいって話でもないんですよね。縛りプレイというのは自発的にプラスアルファの遊びとしてやるから楽しいのであって、まずは持てる選択肢をフル活用して全力で戦いたい。そこで忖度しなければヌルゲーになってしまうのは個人的には違うだろうと。ちょっとこの感覚は伝わりにくいかもしれないのですが、キャラ格差みたいのももちろん問題ではあるのですが自分的には問題の本質そのものではなく余波であって……端的に言うならば難易度等のバランスも含め「ゲームに正しい姿であってほしい」のです。

そんなわけで、そんな感じになりました。……で、じゃあメギド自体から離れるかというと、別にそうでもないんですよね(ここまで言っておいて!?)。まあ正直、Rジズ実装から1~2カ月くらいは結構くさくさしてたのですが、PvPやってたらいくらか気が晴れました。もちろんPvPにおいてもRジズはバランスブレイカーとして君臨しているのですが、メタる手段はそれなりに存在するのでPvEほどにはゲームが陳腐化することはありません。RジズリーダーのPTというのは自分自身がやりたいコンセプトから外れるのでもっぱら相手する側としての視点になるのですが、ヌルゲーとして陳腐化するよりはマゾゲーの方が全然ましというのもあります(戦闘狂並みの感想)。

もともとスタンドアロンのゲームも含めて、実装されているコンテンツの全てをプレイし尽くす必要はない、自分がやりたいことだけやればいい、という質なので(共襲も数回やってからはスルーしてました)、単にPvEという一つのコンテンツをやらなくなっただけというか。プレイヤーユニット同士という対称性のある環境で対人ならではの戦闘の駆け引きが存分に楽しめるPvPをはじめ、キャラクターやストーリー、音楽などメギドの素晴らしいところはまだまだ沢山あるので、引き続きそのあたりを楽しんでいこうと思っています。

もちろんRジズを送り出してしまった運営に思う所がなくはないのですが、まー社会人やってるとその辺も一枚岩ではないんだろうなみたいのは何となく察せられるので全体として攻める気にもなれないというか。その後出たユニットも例えばミノソンなど最終的に叩き出すダメージはやべぇってなるユニットはありますが「一人居れば済むってものではない」という線は維持できてると思うので(個人的には素直に面白いデザインだなと感じます)、Rジズに関しては「どうしてこうなってしまったんや」という思いの方が強いかもですね。新型コロナ感染症が制作体制に影響を与えていた時期っぽいですから、チェックがガバってたのかなぁ……。

それはそれとして実装当時に意見は送りましたし、その後も何かしらのきっかけがある度に風化させてなるものかという思いを込めて(しかしあくまで内容自体は丁寧に)意見を送り続けています。最近だとプロデューサーレター vol.39の内容を受けて、「前例踏襲に留まらず試行錯誤するというお考え素晴らしいと思います!ところでこれまでは一度出したユニットの性能調制をしない方針のようでしたが……」という感じで送りました。

やらかしたと気付いても優良誤認なんちゃらの都合で今更どうにもならん、という課金ゲームの宿命的な問題もあるだろうとは勿論わかるのですが、その辺もどうにかならんものなのかなあと。これはほぼ余談かつ極論なのをわかった上で言いますが、「より強い状態が優良」というのも個人的にはなんだかなーなんですよね。自分に言わせればバランスを著しく崩すユニットは「不良品」であり(絶対に誤解されたくないので念押ししますがユニット性能の話でキャラとは切り離しています)、下方修正された状態こそが優良だと思っています。まあここまでの極論に共感を得られるとは思っていませんが、Rジズが下方修正されたとしていわゆる「残当(残念だけど当然)」くらいが一般的な反応になるんじゃないですかねえ……?

最近のPvPの話

ネガネガしい話はこのくらいにして、ここからは純粋に最近のPvPをどう楽しんでいるかという話です。2020年末頃は閃の軌跡の進行を優先してちょっとお休みしていたので、2021年以降の話になっちゃうのですが細かいことは気にしない方向で。

自分は一つのPTをひたすら使い込むのが好きな質で、2020年は専らこの記事の末尾に載せた、アモン(ラッシュ)をメインアタッカーとしたウェパルPTを使っていました(アモンのオーブはその後取得したソレントに変更)。しかしRジズの登場により、「2ターン1巡目に火力を出すのではもはや遅い(下手すると1ターン3巡目でも遅い)」という恐ろしい世界になったため、初手のさらなる速さを求めて編成を調整。具体的にはメインアタッカーをゼパルに変更し、ウァサゴさんもオーブで素早さを上げて、内側3人のアタッカーがエージェントまたはネクロスを装備したアリトンの速度を上回れるようにしました。

これにより、必要なフォトンが取れれば妨害を受けずにリーダーのRジズを奥義を使われる前に確実に倒せるようになりました。……確率かばうさえなければ、ですが。さらに単体攻撃中心のラッシュPTの天敵である確率かばうにある程度対抗できるよう、後列に関してかなりの、前列に対してもそれなりに強力な列攻撃がスキルで放てるタナトスを起用しています。敵を倒すことが耐久力の強化に繋がるネクロと速攻型ラッシュというのもなかなか噛み合っており、使ってて楽しいPTになったかなと。色々と一段落して余裕ができたら、個別にこのPTの紹介記事を書きたいなと思っています。

一方、もう一つ耐久寄りのカウンターPTも検討はしていたのですが、そちらはRジズへの対抗手段が思いつかずお蔵入りに。自分はもともと一番やりたいことが速攻型ラッシュなのでそこまで無理なくRジズをメタれたのですが、コンセプト的にそうもいかない多くの編成が(Rジズ対応を諦めるのでなければ)成立困難になってしまったのは残念なことだと思います。

プロデューサーレター vol.38でコロシアムの機能改修などについて触れられていましたが、コロシアム限定での性能調制なども期待したいところです(要望も送りました)。昔はPvEとPvPでお互いに学習内容をフィードバックできるのが良いところなのでとPvP限定での調整には否定的でしたが、もはや霊宝でその前提も崩れていますし。あと(ネガい話が若干ぶり返しますが)自分がPvEをまともにやらなくなったので、PvPの環境さえよくなってくれればそれでいいと割り切れますし。

ただセットで語られている「最大育成状態でのバトル」(いわゆる★6フリバ)については、良い所もあるとは思うのですが単体攻撃中心のPTの天敵、サタニックリブラの確率かばう率が上がってしまうのが辛いんですよね……。これが辛くて前回の★6フリバも不参加でした。コロシアム限定の性能調整の要望でケアしてほしい内容にも含めましたが、そこのケアがなければ次回も不参加になると思います。★6フリバが現状のフリーバトルを置き換える形で恒常化とかになったら、諦めて腹を括るつもりではいます。……そろそろ速攻型ラッシュのテコ入れ来ないかなぁ……

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