- 制作:リズソフト
- プラットフォーム:Windows
- 配布形態:ダウンロード販売(体験版あり、データ引き継ぎ可)
- プレイ時間:20~30時間(公称)
- 戦闘システム:アクション(3人パーティ1人操作、操作キャラ切り替え可能)
- こんな人にお勧め:テクニカルで緊張感のあるアクションを楽しみたい人、ほんわかしたファンタジーが好きな人、戦闘AIの可能性を感じたい人、ドット絵スキー、魔法少女好き(?)
剣士、攻撃魔法使い、支援系魔法使いという3人パーティのうち任意の1人を操作するアクションRPG。操作していない2人はCPUが自動操作してくれますが、このときの(擬似)AIが非常に良く出来ており、いわゆるボットというレベルを超えた的確な支援をしてくれるのが特徴です。筆者は剣士「アルチェ」を中心に操作していましたが、回復はもちろん連携攻撃など、「中に人が居るんじゃないの」と思うような場面を幾度となく経験しました。
自然やダンジョンなどの、描き込まれたメルヘンチックなアートワークも見所。ふんわりしたタッチのキャラクターイラストも可愛いのですが、それに似合わず割とガチな難易度なのもポイントです。剣士の場合はレベルアップでさまざまな剣技を覚えていき、格ゲーばりのコマンド入力で連携技を組み立てつつ、しっかりガードしていかないとザコ戦でもさっくりボコられます。味方3人、敵も多数で魔法と近接攻撃が入り乱れる戦闘の緊迫感はなかなかのものです。
なお、難易度は高めですがゲームオーバーになっても直前からやり直せるので頑張ればいつかは何とかなります。多分。筆者はクリアまでに95回ゲームオーバーになりました。
本作は2008年にダウンロード版でリリースされたほか、2009年にはパッケージ版(Delux)も。パッケージ版の追加要素(サバイバルステージと自動生成ダンジョンといったやり込み要素)はダウンロード版用の追加パックも出ましたが、パッケージ版だけの要素として、主人公達の声を田村ゆかりさん、植田佳奈さん、藤村歩さんが演じるという豪華仕様となっています。戦闘時の掛け声のほか、一部イベントボイスもあり。
……が、今(2014年6月)確認したら流石にロットアップしているようで、Amazonでプレミア付いちゃってますね。ダウンロード版の声優さんもとてもいい感じなので(こちらは掛け声系のみですが)、(筆者のように)これらの声優のファンであるとか、よっぽどのこだわりがなければダウンロード版で十分だと思います。
なお本作、(そろそろ時効だと思うので書いちゃいますが)一つのお話としては完結しているものの、ある意味「私たちの戦いはこれからよ!」エンドなので続編に期待したいところ。リズソフトのWebサイトは2009年から更新がなく不安に思っていましたが、2012年に何とSteamで英語版がリリースされました。……が、それからまた2年(執筆時現在)経っちゃいましたね。
初リリースの2008年当時から、これはコンシューマでも十分行けるクオリティだと思っていたのですが、当時は個人・独立系の開発者さんがコンシューマ機でゲームをリリースする手段などなく、あくまで「なったらいいなー」という夢の話でしかありませんでした。その後2009年の「Xbox LIVE インディーズ ゲーム」開始を皮切りにコンシューマ機でインディーゲームというのが現実的なものとなっていくわけですが、その点だけで言えば本作、ちょっと世に出るのが早すぎた感もあります。
ゲームの内容自体は2014年現在においても全く色褪せることなく、強いて言えばワイド画面じゃないのがちょっと辛いなあという程度です。たとえばPLAYISMさんあたりで今一度ピックアップしてもらえないかなぁと思ったりします。(2015年追記)……と書いてたら翌年にPLAYISMさんで配信開始されました!さすが!(2020年追記)なんと日本語Steam版が配信開始されました!やったー
……なんだか余談が長くなってしまいました。そのくらい思い入れのある作品ということでひとつ。
関連リンク
- Lizsoft Official Web Site【リズソフト】
- 窓の杜 – 【週末ゲーム】第354回:2DアクションRPG「フォーチュンサモナーズ」(こちらは別のライターさんによる記事です。この頃はまだ編集に徹していた気がする……)
- 窓の杜 – 【編集部員の“今年のお気に入り”】今年1年間で各編集部員がもっとも気に入ったソフトを紹介(2Dゲームの新たな可能世を感じさせてくれる作品、的な話をちょろっと書きました)
- 窓の杜 – 【NEWS】アクションRPG「フォーチュンサモナーズ」パッケージ版の追加要素が発表
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